電験三種の試験は難易度が高く、1年以上の長期で勉強計画を立てるのが一般的です。したがって、長い勉強のパートナーとなる参考書&問題集は慎重に選ぶ必要があります。

そこで本記事では、電験三種の勉強でおすすめの参考書と問題集を紹介します。

最初に当センターが一番おすすめしているシリーズを紹介し、次いで他のシリーズも紹介しますので、電験三種の参考書・問題集選びでお悩みの方はぜひご一読ください。

なお電験三種の概要および独学での勉強方法については以下の記事で解説しています。

関連記事:電験三種とは|仕事内容や試験概要、難易度を解説

関連記事:電験三種の勉強時間は1000時間?独学で頑張る方へ勉強方法も解説

【イチオシ!】電験三種おすすめ参考書&問題集

電験三種は勉強範囲が広大なため、4科目(「理論」「電力」「機械」「法規」)でテキストが分かれているのが一般的です。1科目ごとに、少なくとも1冊の参考書(+過去問演習用の問題集)が必要になる点に留意してください。

まずは当センターがイチオシしている参考書と問題集を紹介します。

  • 参考書:オーム社「やさしく学ぶ」シリーズ
  • 問題集:電気書院「電験3種過去問マスタ」シリーズ

【参考書】オーム社「やさしく学ぶ」シリーズ


出典:オーム社

イチオシの参考書は、オーム社の「やさしく学ぶ」シリーズです。当センターの講習会でも使用しており、4科目とも自信をもっておすすめできます。

初学者の方でもわかりやすいよう丁寧に解説されており、また内容もこれだけで十分に合格を目指せる構成です。

「一冊で合格できるものが良い」とお考えの方は、ぜひこのシリーズを手にとってみてください。

【問題集】電気書院「電験3種過去問マスタ」シリーズ


出典:電気書院

問題集で一番おすすめなのは、電気書院の「電験3種過去問マスタ」です。

20年分という大量の過去問がテーマ別(分野別)にまとまっています。問題と解説が見開きで確認できる構成のため、初見の問題が学習しやすい点もおすすめポイントです。

解説内容はやや難易度が高いものの、扱っている問題量とテキスト構成は他の問題集より頭一つ抜けています。

問題集選びで迷われている方は、とりあえずこのシリーズを選んでおけば大間違いないでしょう。

次点はこれ!電験三種おすすめ参考書3選

前述したイチオシ参考書&問題集のほかにおすすめできるシリーズを紹介します。いずれも人気のシリーズのため、書店での内容確認がしやすいはずです。

  • 電気書院「Newこれだけ」シリーズ
  • TAC出版「みんなが欲しかった!」シリーズ(参考書)
  • オーム社「完全マスター」シリーズ

電気書院「Newこれだけ」シリーズ


出典:電気書院

電気書院の「Newこれだけ」シリーズも、一冊で合格まで狙える良書です。

「基本レベルの問題→それを解くために必要な公式や重要ポイントを解説」という流れが特徴。合格に必要な重要事項が整理されており、図も多く掲載されています。

ただ解説が「電気の基礎がある程度わかっている人」向けなので、完全初学者にはやや取っつきにくいかもしれません。

また同シリーズには、電験三種の合格に必要な数学知識をまとめた参考書(下画像)もあります。理系出身でない方はこちらも検討してみてください。


出典:
電気書院

TAC出版「みんなが欲しかった!」シリーズ(参考書)


出典:TAC出版

「みんなが欲しかった!」シリーズは、解説と重要過去問がセットになった人気のシリーズです。

他のシリーズよりもカラフルで、重要度マークや関連問題の案内マークなど学習を効率的にすすめる工夫も施されています。

初学者の方がわかりやすいよう知識がまとめられており、基礎力をつけるなら十分な参考書と言えます。ただ問題集の解説はやや説明不足な部分もあるため、不明点は自分で調べる力が必要です。

オーム社「完全マスター」シリーズ


出典:オーム社

「完全マスター」シリーズは各科目の関連分野について学習経験がある人におすすめのシリーズです。

たとえば理論なら「電磁気学」や「電気回路」を高等教育で勉強した人には、最適な復習教材になるでしょう。

逆に言うと、ある程度基礎がわかっている方向けの内容になります。初学者の方には、同じオーム社の「やさしく学ぶシリーズ」のほうがおすすめです。

こちらもおすすめ!電験三種の問題集2選

電験三種の過去問は(一財)電気技術者試験センターの公式サイトにて公開されています。

ただ公式の解答に解説はついておらず、またダウンロードできる過去問にも限りがあります。よって問題集選びでは、公式サイトがカバーできない部分、つまり「収録されている問題の数」と「解説の質」が非常に重要です。

収録問題数と解説の両方からおすすめするのは前述した「電験3種過去問マスタ」シリーズですが、そちらの解説が難しく感じた方は、以下の2つもご検討ください。

  • オーム社「電験三種 過去問題集」シリーズ
  • TAC出版「みんなが欲しかった! 電験三種の10年過去問題集」

オーム社「電験三種 過去問題集」シリーズ


出典:オーム社

「電験三種 過去問題集」シリーズは、直近15年分の過去問と、各問題の解説が見開きで構成されているシリーズです。

各問に難易度マークや重要度マークがあるため、自分の現在のレベルが確認しやすい点が魅力。

解説も図が豊富で、初学者の方にもわかりやすいと思われます。

TAC出版「みんなが欲しかった! 電験三種の10年過去問題集」


出典:TAC出版

「みんなが欲しかった!」シリーズの問題集は、4科目の10年分の過去問と解説がまとまった一冊です。

参考書と同じく解説がカラフルでわかりやすいのが特徴。重要度マークなど学習支援の工夫もされています。

ただ過去問演習が10年分だけではやや少ないため、他の問題集よりおすすめ度は下がります。

失敗しない参考書&問題集選びのポイント

ここから、参考書や問題集を選ぶ際に失敗しないポイントを紹介します。

大前提として、参考書や問題集を購入する際は、可能な限り書店で内容を確認してください。高評価の参考書が自分にあっているとは限りません。

そのうえで、書店では以下のポイントを確認してください。

  • 色使いや書式、図のバランスが好みか
  • 自分の知識レベルに合っているか
  • 合格に十分なボリュームか

色使いや書式、図のバランスが好みか

参考書や問題集はシリーズによって書体や文字サイズ、色使い、図の数などが異なります。まずは参考書のページ構成やデザインがストレスなく見ていられるか確認しましょう。

全体がカラフルに装飾されているのが好みの方もいれば、2色刷りで重要ポイントだけ目立たせたものが好みの方もいるでしょう。また、独自ノートを作りながら勉強するスタイルの方もいれば、例題を解きながら理解を深めるほうがやりやすい方もいるはずです。

自分の性格や勉強スタイルと照らし合わせ、参考書との相性をチェックしてください

自分の知識レベルに合っているか

参考書や問題集は、解説が自分の知識レベルにあったものを選びましょう。同じ電験三種の参考書でも、完全初学者向けに作られたものもあれば、基礎ができている方向けに作られたものもあります。

レベルにあっていないものを購入してしまうと「基礎的な内容が多くてイライラする」または「知らない用語が多すぎて説明が理解できない」のどちらかになりがちです。各参考書の解説と見比べて、一番わかりやすいと感じたものを選んでください

合格に十分なボリュームか

内容が薄すぎる、または収録されている過去問の数が少なすぎるものはおすすめしません。勉強を進めるなかでもう一冊購入が必要になる可能性が高いためです。

本記事でおすすめした参考書をベンチマークとし、目次や解説内容を見比べて「薄いな」と感じるものは省いてください

電験三種の勉強は講座受講もおすすめ!

Close up view of simple workspace with laptop, notebooks, coffee cup and tree pot on white table with blurred office room

電験三種の参考書と問題集について、当センターのおすすめを紹介しました。

資格勉強をする方にとって、参考書や問題集は重要なパートナーです。ぜひ本記事を参考に、あなたにあった一冊を選んでください。

また日本エネルギー管理センターでは電験三種対策の講習会を開催しています。

レベル別にクラスが分けられており、今のレベルにあった講習が選択いただけます。

【初級クラス】

「今から勉強を始めるけど、そもそも今まで電気に関わってこなかった」という方から「一度勉強したけど、基礎からもう一度基礎から勉強したい」方向け

【中級クラス】

初級クラスを卒業した方、簡単なA問題を自力で解ける方を「時間をかければ自力で過去問にて合格ラインを取れる」レベルに持っていく

【地獄の特訓】

「あと十点あれば合格できる!」という方が確実に60点以上取れるようなラインに持っていく

詳細はこちらの紹介ページをご覧ください。

 

さらに低価格の月額制オンライン講座も用意しています。

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