前回、アドミタンスはインピーダンスの逆数であるとお話ししました。

インピーダンスは、抵抗とリアクタンスを合成したものです。これと同じように、アドミタンスも抵抗とリアクタンスの逆数を合成したものになります。

まず、抵抗の逆数をコンダクタンスといい、記号ではGで表されます。

リアクタンスの逆数はサセプタンスといい、通常Bで表されます。

さて、アドミタンスが真価を発揮するのは並列回路における計算です。

たとえば、抵抗やリアクタンスが複数個並列で接続されている場合。

インピーダンスを求めようとすると非常に計算が複雑になります。

しかし、コンダクタンス、サセプタンスに置き換えてアドミタンスを求める場合は単純にベクトル和するだけですむため計算が非常に楽になります。

求めたアドミタンスに電圧をかけるだけで回路全体の電流が求まります。

そして、電流の大きさはアドミタンスの大きさに比例するため分流も容易に求めることができるのです。

コンダクタンス、サセプタンス、アドミタンスを上手く使うことにより、計算の手間をできる限り省くよう訓練を重ねましょう。

ただし、2並列の場合は「和分の積」で求めた方が簡単な時もありますので注意しましょう。

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