筆記で頻出!接地の省略条件と漏電遮断器の省略条件を解説
第二種電気工事士の筆記試験では、施工方法に関する文章問題がよく出題されます。なかでも定番となっているのが、接地工事と漏電遮断器の省略条件に絡んだ問題です。
暗記が必要な部分ですが、「なぜここが頻出されるのか」を考えて勉強すると少し覚えやすくなるかと思います。本記事では、接地の省略条件および漏電遮断器の省略条件について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
なお日本エネルギー管理センターは最短かつ最小の労力で合格を目指せるノウハウと、徹底した技能試験対策により、第二種電気工事士合格率が毎年90%以上を誇っています。
日本エネルギー管理センターの第二種電気工事士講習の詳細はこちらから
目次
なぜ施工方法に関する問題が出題されるのか?
電気工事で行える内容は、施設場所によって異なります。
もともと電気工事士の資格制度は電気工事による災害などの防止を目的としています。したがって、安全に関する内容の理解は、電気工事士にとってもっとも重要なこととなります。
電気工事の施工方法のなかで、とくに出題されやすいのが接地や漏電遮断機の省略条件です。この2つは毎回定番の問題となっていますので、確実に得点できるよう押さえておきましょう。
なお「そもそも接地や絶縁がよくわからない」という方は、以下の動画で詳しく解説していますので先にご覧ください。
接地の省略条件について
接地をつける目的は感電防止です。よって、感電する恐れがない場所では接地は必要ありません(接地の省略ができる)。
感電する恐れのない場所とは、たとえば乾いた木やゴムの床などがあげられます。
では、絶縁性の床以外では必ず接地が必要なのでしょうか。じつはそうではなく、「水気がなくて、感電の危険性が低ければ」接地の省略が可能になります。
具体的には以下の条件に当てはまる場合です。
- 対地電圧が150V以下で乾燥した場所に施設する場合
- 水気がある場所以外で、高感度な漏電遮断器(定格感度電流150mA以下、動作時間0.1秒以下の漏電遮断器)をつける場合
- 二重絶縁構造の器具を施設する場合(プラスチック性のドライヤーなど)
- 乾いた木製の床や絶縁性のものの上に施設する場合(注:コンクリートは不可)
- D種接地工事を施す機器と大地間の抵抗が100Ω以下の場合
- 電源側に絶縁変圧器(2次側電圧300 V以下、定格容量3 kVA下)を施設し、その負荷側電路を接地しない場合(注:特殊なので無理に覚えなくて良い)
条件だけ見るとイメージが難しいかと思いますが、家電でいうと、たとえばリビングで使用するのが一般的なテレビやオーディオ機器などは接地を省略できます。
一方、洗濯機や冷蔵庫、ウォシュレットなどの水気のある場所で使用する家電は接地省略できません。
接地の省略については以下の解説動画でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
漏電遮断器の省略条件について
漏電遮断器とは、漏電を検出して電気回路を自動的に遮断する安全装置です。これも、以下の条件に当てはまる場合は施設を省略できます。
- 器具を乾燥した場所に施設する場合
- 対地電圧が150V以下の器具を水気のない場所に施設する場合
- 器具に施されたC接地工事またはD接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
- 二重絶縁構造の器具を施設する場合
接地の省略条件に似ている部分もありますので、セットで覚えると効率的かと思います。
接地と漏電遮断器の省略条件は必ず覚えよう
施工方法に関する文章問題は必ず出題されますが、とくに頻出するのが接地の省略と漏電遮断器の省略に関する問題です。
各条件を丸暗記するのは難しいですが、電気の安全を念頭において考えると覚えやすいかと思います。しっかり押さえて確実に得点していきましょう!
関連記事:第二種電気工事士の12年間の筆記・実技別合格率の推移|勉強に必要な期間や方法
また日本エネルギー管理センターでは、最短かつ最小の労力で合格を目指せるノウハウと、徹底した技能試験対策を提供しております。
第二種電気工事士合格率は毎年90%以上を誇ります。第二種電気工事士へ最短ルートでなりたい方は、ぜひ第二種電気工事士講習をご検討ください。