第二種電気工事士の技能試験は、事前に公表されている候補問題13問のなかから1問が出題され、その問題の配線図と施工条件に従って支給された材料を机上で組み立てる試験です。

試験時間が短く、欠陥という一発アウトな採点基準があるため、筆記試験が完璧だった方でも不合格となることが珍しくありません。

そこで本記事では、これから技能試験対策をスタートする方に向けて、効率的に対策を進めるために把握しておくべきポイントを紹介します。

なお日本エネルギー管理センターは最短かつ最小の労力で合格を目指せるノウハウと、徹底した技能試験対策により、第二種電気工事士合格率が毎年90%以上を誇っています。

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また、技能試験のすべての候補問題について作業解説動画を公開しています。こちらもぜひお役立てください。

第二種電気工事士技能試験の概要

第二種電気工事士の技能試験の試験時間は40分間です。

事前に公表されている候補問題13問(配線図)のうちの1問が、各試験会場にてランダムで出題されます。どの問題が当たるかは試験当日までわかりません。

候補問題については、(一財)電気技術者試験センターの「電気工事士技能試験候補問題」をご確認ください。

技能試験では、持参した工具を用いて、配線図と施工条件に従って支給された材料を組み立てます。

合格条件は「作品が完成していること」と「欠陥がないこと」の2つ。欠陥とは、いわゆる施工不良と判断される箇所のことで、これも試験センターから基準が公開されています。欠陥が1つでもあると、時間内に組立を終えられても不合格です。

よって技能試験対策では、スピーディーかつ正確に作業できるよう、13問すべてを実際に手を動かして練習する必要があるのです。

なお技能試験については以下の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:第二種電気工事士の技能試験(実技)|独学で合格するポイントを徹底解説

技能試験対策の前に把握しておくべきポイント

技能試験対策をこれからはじめる方は、ぜひ以下のポイントに注意して練習をすすめてください。きっと効率的に対策ができるはずです。

  • 最初に器具や材料を覚える
  • スイッチとパイロットランプを復習しておく
  • 寸法取りは工具を活用する
  • 欠陥になりやすい箇所は練習しながら覚える
  • 単線図から複線図が描けるようにしておく
  • 電線はまとめて切り出さない

最初に器具や材料を覚える

筆記試験の自己採点結果が60点以上だった方は、実技試験までの備えを今から始めましょう。

まずは技能試験のテキストを購入し、器具と材料を覚えてください。

技能試験に登場する器具や材料はほぼ決まっています。いざ現物を見たときに「これか」とわかるほうが、スムーズに練習が進められるはずです。

また、技能試験では工具を持参する必要があり、どのような工具が必要かもテキストに記載されています。対策講習会を受講する場合も、工具は持ち込みのところが多いため、早めに揃えておきましょう。

スイッチとパイロットランプを復習しておく

候補問題のすべてでスイッチが登場するほか、パイロットランプが登場する問題もあります。筆記試験で苦手な分野だった方は、事前の復習をおすすめします。

とくに以下の箇所は重点的に見直しておきましょう。

  • 三路スイッチと四路スイッチ
  • パイロットランプの常時点灯と同時点滅の接続方法

関連記事:パイロットランプとスイッチの接続は3種類!結線は常時点灯・同時点滅をマスター

寸法取りは工具を活用する

技能試験では、電線の切り取り寸法や被覆をはぎ取る寸法など、さまざまな場面で長さを測る必要があります。実際、市販されている実技試験用工具セットには必ずメジャーが入っています。

しかし実際の試験会場では、作業スペースが狭すぎてメジャーが使いにくい状況も少なくありません。また、寸法取りのためにわざわざメジャーを出すのは致命的な時間のロスにつながるでしょう。

そこで技能試験では、持参した工具を活用して寸法を測ることを強くおすすめします。

あらかじめ、各工具に5、10、15 cmのマークをつけておくのも良いですし、近年の試験用ストリッパーにはあらかじめ10 cmまでの寸法が記載されています。

ストリッパーは指定工具ではないため、市販の試験用工具セットにはストリッパーが入っていないこともあります。しかし、実際の試験ではどの工具よりも活躍しますので、ストリッパーはぜひ購入しましょう

欠陥になりやすい箇所は練習しながら覚える

技能試験では、欠陥が1つでもあると即不合格です。

ただ、欠陥の判断基準はいくつもあるものの、その多くは素人目にも施工不良とわかる内容であり、「しっかり注意して作業しないと欠陥になる箇所」は多くありません。

よって、欠陥になりやすい箇所は候補問題の練習をしながら作業と同時並行で覚えると効率的です。冒頭でご紹介した日本エネルギー管理センターの技能試験対策動画でも、欠陥になりやすい箇所についてコメントしつつ作業解説をしていますので、ぜひお役立てください。

また以下の記事でもやりがちな欠陥パターンについて紹介しています。

関連記事:技能試験は欠陥ひとつで一発アウト!本番でやりがちな欠陥の種類を紹介

単線図から複線図が描けるようにしておく

技能試験の試験問題は単線図が提示されるため、作業に着手する前に、試験問題の余白に複線図を描き起こす必要があります。

複線図が苦手な方もいるかと思いますが、心配無用です! 当センターでは、13問すべてについて複線図の解説動画を公開してます。わかりやすいとご好評いただいていますので、ぜひ参考にしてください。


また当センターの技能試験対策講座では、複線図を描かずに作業するやり方も教えています。以下の記事内でも簡単に説明していますので、複線図がどうしても苦手な方は参考にしてください。

関連記事:単線図から複線図を描く簡単な方法を解説|技能試験で複線図を描かない裏技も

電線はまとめて切り出さない

技能試験では、電線が規定されている寸法の50%以下だと欠陥になってしまいます。よって、器具やジョイント部分に必要となる寸法まで考えて電線を切り出す必要があるのはもちろん、電線を最初にまとめて切り出さないことが重要です。

たとえば、VVFケーブルを必要な本数すべて切り出してしまうと、どれをどこで使用するかがわからなくなってしまい、寸法が大幅にずれてしまう恐れがあります。また、途中で切ってやり直すとなった際に、寸法が規定の50%以下になってしまう恐れもあり得ます。

電線は途中で足りなくなっても追加支給されず、短くても完成・提出するしかありません。電線は各作業の前に逐一切り出す癖をつけましょう。

本番直前の方へ!試験開始直後と作業終了後の手順

技能試験の本番が近づいている方へ、試験開始直後および作業終了後の手順をお伝えします。

以下の動画でも技能試験直前の方へのアドバイスをまとめていますので、あわせてご覧ください。

試験開始直後の手順

試験が開始されると、一斉に作業を開始する音が響き渡ると思います。しかし、そこで焦って作業を始めてはいけません。

まずは、施工条件をしっかり読んでください。とくに、問題特有のポイントは絶対に見逃してはいけません。

たとえば差込コネクタとリングスリーブを使う箇所は、問題によってまったく異なります。どの結線で使うのか、単線図に書き込んでおくと良いでしょう。

また端子台の問題では、極性が指定される場合があります。すべて施工条件に明記されていますので、下線を引くなどして間違えないようにしましょう。

施工条件を読み終わったら、今度は単線図で各電線の切り出し寸法を記入します。

ここまでやっておけば、かなり気持ちも落ち着いてくるはずです。そうしたら、金枠に器具を取り付けたりアウトレットボックスにゴムブッシングを取り付けるなど、簡単な作業をすると良いでしょう。

続いて、電源や他負荷など切りっぱなしでよい箇所の作業をしましょう。簡単な作業からはじめて、練習の成果を出しやすい状態に自分を持っていくようにしてください。

作業終了後の手順

しっかりと練習を積み、落ち着いて作業できれば、試験時間の終了10分前には作業が完了しているはずです。そこで安心するのではなく、必ず自分で作品を確認してください。

  • リングスリーブの圧着箇所
  • 器具の極性
  • 結線

とくに上記3つはミスや欠陥となりやすいポイントです。

10分あればミスの修正は十分可能ですので、最終確認は油断せずに何度も行いましょう。

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技能試験の時間は40分間です。この時間を短いと感じる方もいれば、十分と感じる方もいるでしょう。技能試験は実力差がおおきく出る試験で、早い人はそれこそ半分の時間で完成します。その反面、完成させられず終わってしまう人もいます。

合格するには、少しでも効率的かつ正確に作業をする必要があります。そのためのテクニックは、対策本を読むだけではなかなか身につきません。

技能試験のテクニックを教えてもらえる環境の無い方は、試験対策講習会の受講をおすすめします。

日本エネルギー管理センターでは、最短かつ最小の労力で合格を目指せるノウハウと、徹底した技能試験対策を提供しております。

第二種電気工事士合格率は毎年90%以上を誇ります。これから技能試験対策に臨まれる方は、ぜひ第二種電気工事士講習をご検討ください。

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