電力W(ワット)と熱量J(ジュール)の関係とは?検針票の「kWh」も解説
第二種電気工事士の計算問題では、電力W(ワット)から熱量J(ジュール)を求める計算がよく出題されます。このような問題を解くには、ワットとジュールの関係をしっかり覚えておくことが重要です
本記事では電力ワットと熱量ジュールの関係についてわかりやすく解説します。検針票の単位「kWh」についても解説しますので、ぜひご一読ください。
なお日本エネルギー管理センターは最短かつ最小の労力で合格を目指せるノウハウと、徹底した技能試験対策により、第二種電気工事士合格率が毎年90%以上を誇っています。
日本エネルギー管理センターの第二種電気工事士講習の詳細はこちらから
またワットとジュールの関係については動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。
目次
電力W(ワット)と熱量J(ジュール)とは
電力Wと熱量Jはそれぞれ以下のように定義されます。
- 電力W:1秒間毎に発生・消費するエネルギーの大きさ。単位は「W(ワット)」。
- 熱量J:エネルギーそのものの大きさ。単位は「J(ジュール)」。身近な例では熱量cal(カロリー)が近い ※1cal=4.184J
電力Wと熱量Jは「W=J/s」の関係が成り立ちます。つまり電力Wは、1秒あたりに発生・消費する熱量Jを意味するのです。
たとえば、電子レンジを500Wの設定にして食品を温めていたとします。このとき、電子レンジは1秒間に500Jのエネルギーを食品に与えています。もし500Wで1分温めたとすると、1分間で食品が受け取った全エネルギーは500W×60秒=30,000Jと計算できるわけですね。
電力Wと熱量Jを水で例えるとどうなる?
電力Wと熱量Jの定義や関係式は前項の通りなのですが、これだけ読んでもピンと来ない方のほうが多いかと思います。
そこで、電力Wと熱量Jを水に例えて考えてみましょう。
- 電力W:1秒間で流れる水の量(流量)
- 熱量J:貯まった水の量の合計
電力Wが大きければ早く熱量Jが貯まりますし、大量の熱量Jが必要な場面では大きなWまたは長い時間が必要です。電子レンジで大きな冷凍食品を温めようとすると、通常より時間がかかるのと同じですね。
以下の動画の後半で、電力Wや熱量Jに関連した過去問を解説しています。具体的な問題を見たほうがわかりやすいかと思いますので、ぜひご覧ください。
kWh(キロワットアワー)とは?検針票に記載される単位も一緒に覚えよう
電力Wや熱量Jと一緒に覚えたいのが、電気の検針票に記載されている「kWh(キロ ワットアワー)」という単位です。
この単位は、いわばJ(ジュール)の親戚です。
- 100Wで1秒間使うと100J、2秒間なら200J
- 100Wで1時間使うと100Wh、2時間なら200Wh
1時間は3,600秒ですので、100Wで1時間使うと3,600J、2時間なら7,200Jになりますよ。よって、1Wh=3,600Jです。
つまり、以下のようになるのです。
- W×秒数(s) → J
- W×時間数(h)→ Wh
そして検針票のkWhのkはキロと読み、1000倍を表すため、1kWh=1,000Whです。
なぜわざわざkWhという単位が作られているかと言うと、「熱量を扱いやすい数値にする」という理由があげられます。もし検針票がkWhではなくkJで書かれていたらどうなるか見てみましょう。
【例】
|
kJで表すと値が大きすぎて非常に分かりにくくなってしまいます。よって、単位kWhが必要になるわけです。
単位変換をマスターして筆記試験に対応しよう
第二種電気工事士の筆記試験では、電力Wと秒数から熱量Jを求める計算問題がたまに出題されます。
単位変換が苦手な方も少なくないかと思いますが、ここをマスターすることでさまざまな計算問題に対応できるようになります。ぜひチャレンジしてみてください。
関連記事:第二種電気工事士を独学で合格する勉強方法|おすすめテキストも紹介
また日本エネルギー管理センターでは、最短かつ最小の労力で合格を目指せるノウハウと、徹底した技能試験対策を提供しております。
第二種電気工事士合格率は毎年90%以上を誇ります。第二種電気工事士へ最短ルートでなりたい方は、ぜひ第二種電気工事士講習をご検討ください。