第二種電気工事士筆記試験 過去問解説|平成14年度午前 問7
【問7】 合成樹脂製可とう電線管(PF管)による低圧屋内配線工事で、管内に直径1.6mmの600Vビニル絶縁電線(IV線)2本を収めて施設した場合、電線の許容電流[A]は。 ただし、周囲温度は30[℃]以下とする。 |
イ.19 ロ.22 ハ.24 ニ.27 |
解答:イ
解説
この問題を解答するには、電技解釈146条に記載されている次の2点を覚えておく必要があります。
- 絶縁電線の許容電流(146-1表)
- 電流減少係数(146-6表)
それぞれについて、簡単に解説します。
まず①についてです。電線に電流を流すと、電線の持つ抵抗により熱が発生します。この熱により電線に用いている絶縁物が耐えられる温度以上に加熱してしまうと絶縁物が劣化し、最悪の場合内部の導線が露出し短絡や地絡を起こすおそれがあります。
同じ種類の電線であれば、太ければ太いほど電線の抵抗が小さい=大きな電流を流すことが出来るようになりますので、流す電流の大きさに応じた適切な電線を使用するよう、電線の太さに応じた最大許容電流が電技解釈により定められています。
第二種電気工事士試験では、最低以下の3種類の値は覚えておくようにしましょう。
- 1.6mm:27[A]
- 2.0mm:35[A]
- 2.6mm:48[A]
次に②についてです。同一の電線管に複数本の電線を納めた場合、電線から発生した熱が逃げにくくなるため許容電流が小さくなります。この、同一管内に納める電線の本数による許容電流の減少割合を「電流減少係数」といい、こちらも電技解釈により定められています。
- 3本以下:0.7
- 4本:0.63
- 5本または6本:0.56
- 7本以上15本以下:0.49
- 16本以上40本以下:0.43
- 41本以上60本以下:0.39
- 61本以上:0.34
前述した値を用いてこの問題を解くと、
1.6mm:27[A]
2本(3本以下):0.7
→許容電流=27×0.7=18.9≒19[A]
となります。
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